シュレッダー大手の明光商会(東京、藤島暢夫社長)は、文具メーカー、シード(大阪、西岡靖博社長)が、長年にかけて開発した、薬品を全く使用しないで、使用済みのコピー用紙から再生紙を作るオフィス向け「古紙再生装置」の販売元として発売する。
古紙再生装置(RPM-1500P/RPM-1500S)は、溶解機と紙抄機の2台で構成される。
構造は、まず溶解機に古紙を投入する。A4サイズ換算で
250枚~500枚までを一括投入することが可能。投入したコピー用紙に水のみを加え、ミキサーのようにドロドロの状態にパルプ化。さらに水を加え、紙をすくのに最適な濃度にした後、パイプを使って、隣の紙沙機に送り込む。紙をすいた後に乾燥させ、断裁を経て、A4再生紙として排出する仕組みだ。
古紙溶解から再生紙生産までをフルオートマチック運転で行い、溶解処理、再生紙生産能は、A4判で1500枚/10時間。年間に換算すると約36万枚になる。また2台とも高さ1,200mm×幅650mm×奥行1,500mmとコンパクトなため、オフィスにも十分設置が可能だ。漂白剤などの薬品を全く使用しないため、水道水だけで環境にやさしい再生紙を作ることは、あらゆる面で利点がある。
また再生の繰り返しを10回程度まで可能で、品質劣化もほとんどない。現段階では、再生紙の表裏に細かいトナーの黒点が若干残っているが、使用には問題ないという。
両社は今まで取引はなかった。明光商会が、環境に対して高い意識を持つ官公庁や大手企業などに強い販売チャネルを持つことから、今回販売体制で協力する。
「当社は書かれた書類を細断する。一方、シードさんは消す。お互いに環境に配慮しながら情報を守る、という意味では事業領域は重なる」と明光商会の担当者は話す。
手始めに、2社は、12月11日~13日の3日間 東京ビックサイトで開催される 「エコプロダクツ2008」に同商品を共同出展で披露した後に、来場者の声を拾いながら、2009年5月頃の販売を予定する。予定価格は800万円(本体、税別)で、初年度販売100台を目指す。
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2008年11月27日
オフィスで古紙を再生 環境配慮、節約にメリット 明光商会とシード
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