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創業103年で鮮やかな引き際、涙する客も フォーシーズンズ・マツダ

2010年02月24日

松田武司氏と喜美子夫人

店舗の大きな特長である半円形のカード什器(2月10日秋葉原)

 創業103年を迎えた文具専門店「フォーシーズンズ・マツダ」を運営する、合資会社松田育郎商店(松田武司代表社員、東京都千代田区神田佐久間町)が、3月31日で閉店する。閉店の経緯説明の場を設けるというのは前例がなく、あらためて惜しまれる。

 店主の松田武司さん(74)夫妻は、2月18日午後、千代田区一ツ橋の如水会館に文具専門誌紙を招き、「明治40年祖父(松田七蔵氏)が和紙販売で創業以来、長くお客様に支えられてきましたが、3代目の私共夫婦も病弱で高齢の上、後継者も見当たらず残念ながら3月いっぱいで閉店します」と無念の表情で語った。

 同店はJR秋葉原駅近くに店を構え、売場面積は56㎡と子粒ながら、日本独特の四季折々の美しさをコンセプトに、日本中の職人を訪ね、高品質の文具、紙製品を仕入れ、遠方から多くの愛好者が集まる店として知られてきた。

 また長らく地元、千代田区事務用品組合の組合長、東京都の文具店で構成する都文商や文具ユニオンなどの業界団体で執行部役員を務めてきたため、慕われる店主の人柄と健全経営で閉店することに、多くの関係者が一様に惜しいと漏らしている。

 店主を支え53年目という喜美子夫人(73)も、「とても悔しい思いですが、病気には勝てません」、と話した。

 松田社長は「閉店に際し、仕入先メーカーや卸問屋には返品など一切負担をかけず、在庫商品はお世話になった町会へ寄贈、バザーの材料にしてもらうことになった」。

 閉店を知り、電話口で涙を流す馴染みの女性客もいたという。

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