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2019年03月27日

近未来の文具需要を読み取る ペーパーワールド2019 本誌欧州現地取材レポート

ペーパーワールドに出展した、シヤチハタ ヨーロッパ

ペーパーワールドに出展した、キングジム

世界最大規模の文具見本市

143か国 3万3010名が来場する 出展は64か国・地域から1668社


 オフィス用品と文具・教材及び情報分野で、規模、展示ともに世界トップ級の評価を持つ「ペーパーワールド」(PaperWorld)が、1月26日~29日の4日間、フランクフルトのメッセ会場(60万?屐砲悩鼎気譴拭£


 21世紀に入り急速なIT進捗に対応するワーキングスタイルとビジネスツールの汎用展開を見据えて、主催者は「近未来型オフィス」の具体的な展開を模索提案している。今回のペーパーワールドもビジョナリーオフィスを掲げ、健康志向の快適な「フューチャーオフィス」をテーマに挑戦的な会場構成を心掛けた。


 世界の64か国・地域から、昨年の出展数(66か国・地域から1640社)を上回る1668社の出展だった。同時開催のクリエイティブワールド、クリスマスワールドの合計では68か国3119社の出展となり、訪問者数も3展計で161か国・地域から8万7000名が登録した。

 ペーパーワールド単体では3万3010名。内訳はドイツ国内1万110名、143か国・地域からは2万2900名だった。


 出展企業は、ドイツ国内の出展が243社に対し日本を含む海外から1397社が出展した。海外バイヤーの来場は中国、英国、フランス、アメリカ、オランダ、ポーランド、スペイン、トルコ、ギリシャの順で多く、傾向としては中国、スイス、オランダ、オーストリアからが特に目立った。日本からのバイヤー登録は昨年同様、約1000名だった。


 全体の傾向として再販売(卸)、輸出入関係、通販業者とネット関連企業が多く、エリア別ではアフリカ諸国と中東からのバイヤーが目立った。主催者資料では出展社の約80%が所期の成約目標を達成した。


 アート、ホビークラフトに特化した「クリエイティブワールド」には39か国から336社が出展、同フェアだけで104か国から9266名のバイヤーが来場した。


 日本から、レギュラー出展を続けてきた大手文具メーカーの中には、リーマンショック以降に見合わせる社が出た。しかし最近は復活傾向にあり、開始間もないクリエイティブワールドでの出展復活も目立つ。


 日本からの直接申込以外に、現地法人、代理店経由という出品スタイルもあり、世界に販路拡大を考えている社は、出展を検討するに値する。


■ フューチャーオフィスに注目

 今回で3回目となる「フューチャーオフィス」は3号館1階に特設スタンドを設け、最新のモダン・オフィスレイアウトと執務環境のモデルルームを構成した。事務を執るデスク回りとリラックススペース、会議室など複数のモデルを試作した。

 会期中時間を決め、説明ツアーとトークセッションを実施、各国からは建築設計、オフィス家具関係、流通など販売店が参加したが、提供する情報量が少ないためか、日本企業の訴求度は弱かった。


■ 書店と文具店の複合店を企画


 フェア企画として、2019年~2020年にかけての文具オフィス用品と生活用品を含む雑貨市場を5号館と6号館2階に構成。働き方を向上させる各種提案と、さらに昨年に続き書店経営の店舗展開をテーマに、「ミスターブック・ミセスペーパー」を設置、書店と文具店の併設店舗を念頭にモデル展開した。

 同時に前回に続き「ラップ!」を企画、機能的で見栄えのいい包装のモデル実演も行った。


■ 小売店同士のアイデア交流図る


 今回も3号館1階でドイツ語圏の文具店が集まり、店舗経営や商品仕入れのあれこれを率直に語り合う「リティーラーミーティング」が企画され、期間中多数の参加があった。

 また今回11年目の「インサイダー」というホームビジネスのサービスも行われた。主としてドイツ国内でホームオフィスを基点にITを駆使した新しいワーキングスタイルの主婦層が増えたことから始まり、IT時代の世界的な社会トレンドでもあり注目を集めた。

  
■ 日本メーカーが活発な商談行う


 日本法人と現地法人のエントリーで出展した日本の文具紙製品メーカーは、国際的に高評価のメッセで、積極的に動き、各社が活発な商談や取引を行った。

 2020年のペーパーワールド、クリエイティブワールドは1月25日から28日まで同会場で、クリスマスワールドは1日早い24日から28日まで開催する。

(月刊「BUNGU TO JIMUKI」2019年4月号から一部掲載)

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メッセフランクフルトジャパン株式会社
海外見本市チーム
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