世界最大のシュレッダーメーカー、フェローズ(米イリノイ州シカゴ)の日本法人であるフェローズジャパン(東京品川区、山脇隆司社長)が、9月27日大阪市内で記者会見を行い、前例のない困難な状況だったこの1年と今後の戦略について語った。一体、何があったのか!
会見は、9月27日~28日、大阪市中央区の大阪文紙会館で行われた「フェローズ新製品内覧会2011 in Osaka」内で開かれた。
事の発端は、2010年8月。50対50の合弁事業として行っていた中国工場が先方企業からの申し出により、突如、工場閉鎖に至ったことによる。
フェローズの主要製品を製造していた中国工場では、フェローズグループ全体で売上高の28%を占めていた。これが供給停止となる。そのため、フェローズジャパンも見本市などで、「当社の売りである豊富なバリエーションを展開できなくなってしまった」(山脇社長)と、他社の商売を横目に、苦労が続いた。
山脇社長は「この12ヶ月間ご迷惑をかけたが、取引先からの協力やサポートもあり、社員一丸となり頑張り抜いてこられた。突然の工場閉鎖で大打撃をうけたが、社員全体で復活の絵を描きながら、昨年の夏以降、お客様にご理解いただいた。その後、下請け企業に協力いただき、部品供給をうけた。現在、上海と南京の中間の場所に自社工場を立ち上げ、今年8月から稼働するなど、中国に3拠点、米国に1拠点と生産拠点を立ち上げ、リスクを分散させた。引き続き、日本やドイツからの協力も得ていく」と話した。
ただ、中国工場閉鎖による主要製品の供給停止の中で、顧客の反応は概ね協力的だったという。
「1年後に商品を戻すということで取引先の協力を得ており、戻ってくる時は今まで以上のものを提供しようと考えた。中国進出は15年以上前。こうして問題が起きてしまった中で、メーカーはしっかりモノを作っていくべきと考えた。 持っている商品を入れ替え、お客様との関係を繋いで、新工場の立ち上げと暇なく動いた。一方で、開発とマーケティングは新製品に関わり、社員一丸となり、既存の商売を保ちつつ、未来の形を作った。今回の展示会では、中国問題の前に決まっていた国産モデルを前倒しで出すことができた」と山脇社長は話す。
米国本社も日本市場の重要性を認識、日本法人との意見交換や話し合いを深める中で、日本市場撤退という選択肢はまったくなかった。
また強固な財務体質も屋台骨を支え、今回の問題以降も無借金経営を続ける。懸念された売上高も10%弱のダウンに留まり、11年3月期の決算も黒字計上できた。
危機を乗り越えて、積極的な事業展開に乗り出す。
今回から出荷開始されるシュレッダーなどは、2か月以上前倒しで計画が進んでいる。2012年半ばには、顧客の不満を解消する新型シュレッダーを世界市場で同時発売する。
さらには、主力のシュレッダービジネスに加えて、今後注力していく製品分野があるというが、今回はオフレコだった。
山脇社長は「フェローズの特長は、モノ作りに徹底して末端のユーザーが何を期待しているのかを意識しているところ。商品作りでは、消費者が求めている商品作りをしたい。日本の環境に応じたラインナップを考えていかなければならない。一例では、整理収納が好きな日本人に向けて、今秋、いろいろな企業とのコラボによるバンカーズボックスを計画している」と話した。
西日本で初めてとなる内覧会には、官公庁、大企業をターゲットとする国内生産「Jシリーズ」などのシュレッダー新製品や一新したラミネーターラインナップに6本ローラーも新登場、また製本機やバンカーズボックスなどを展示し、関西の卸、販売店、オフィスディーラーの他、一部法人ユーザーなど、2日間で40社100名強が来場した。
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2011年09月29日